貯蓄型保険として以前の記事で「変額保険」「学資保険」について解説してきました。
今回はそのほかの貯蓄型商品について「利回り」がどんなものか解説していきたいと思います。なぜ「利回り」について解説するかというと、保険商品は全て「返戻率」で表記されており他の金融商品との比較がしづらいためです。
詳しくは「学資保険」の記事で解説していますので参考にされてください。☟

・貯蓄型保険の利回り
・貯蓄型保険に加入すべきか?
貯蓄型保険の種類
まずは貯蓄型保険の種類について説明していきたいと思います。既に学資保険については以前の記事で解説していますので今回は省略します。貯蓄型商品として代表的なものは以下になります。
①終身保険
②養老保険
③個人年金保険
簡単にそれぞれの商品の仕組みについて解説していきます。
①終身保険
終身保険とは一生涯の死亡保険の事です。保険料の払込をしている間は保険を解約しても元本割れしますが、保険料の払込が終わった後に、保険を解約して解約金を受け取ると払込保険料以上の解約金が受け取れるという商品です。

②養老保険
養老保険とは一定期間の死亡保障がある保険商品です。満期時には死亡保険金額と同額の満期保険金を受け取ることができます。

③個人年金保険
個人年金保険は保険料の払込終了後に一定期間もしくは一生涯の年金を受け取れる保険商品です。保険料払込期間中は払込保険料と同額の死亡保障となるため、保障として機能はほとんどありません。

養老保険も個人年金保険も保険料払込期間中は元本割れしている期間がほとんどです。
貯蓄型保険の利回り
では具体的な商品で利回りを計算していきたいと思います。
①-1終身保険 参照商品:オリックス生命保険「終身保険RISE」
例)30歳男性 保険料払込期間60歳まで 保険金額500万 保険料10,870円
・払込保険料累計 3,913,200円
・60歳時解約金 約4,300,000円 返戻率 109.9%
→この内容で利回りを計算すると…年利 0.61%
※年利計算は最速資産運用というサイトを利用しています。
①-2外貨建て終身保険 参照商品:メットライフ生命「USドル建て終身ドルスマートS」
外貨建て終身保険とは、仕組みは終身保険と全く同じで「払い込む保険料」「保険金」「解約金」が外貨建てとなっている商品です。契約時に外貨建てでの保険料や保険金、解約金は決まっていますが、為替の影響により変動します。
例)30歳男性 保険料払込期間15年 保険金額100,000ドル 保険料268.60USドル(28,203円)
・払込保険料累計 48,348USドル(5,076,540円)
・60歳時解約金 62,868USドル(6,601,140円) 返戻率 130.0%
→この内容で利回りを計算すると…年利 1.16%
②養老保険 参照商品:かんぽ生命保険「養老保険新フリープラン」
例)30歳男性 保険料払込期間20年 保険金額300万 保険料13,680円*死亡保険金(満期保険金)部分のみ
・払込保険料累計 3,283,200円
・20年後満期保険金 3,000,000円 返戻率 91.4% w(゚Д゚)w
→この内容で利回りを計算すると…年利 -0.94% w(゚Д゚)w
③個人年金保険 参照商品:日本生命「みらいのカタチ年金保険」
例)30歳男性 保険料払込期間60歳まで 年金額72万×10年間 保険料19,022円
・払込保険料累計 6,847,920円
・年金受取累計 7,200,000円 返戻率 105.1%
→この内容で利回りを計算すると…年利 0.25%
資産形成するなら貯蓄型保険より投資がおすすめ!
今回紹介した商品の中で最も利回りがよかったのが外貨建て終身保険でした。15年間で払込が終了してその後60歳で解約した場合で利回りが1.16%です。
それ以外の商品は30年間の長期間運用するにも関わらず利回りは1%未満。かんぽ生命の養老保険に至ってはマイナスなので…。
全世界株式の長期のリターンは平均5%程と言われています。約束されたものではありませんが、長期の資産形成においては貯蓄型保険より積立投資で資産形成する方がおすすめと言えるでしょう!
あくまで保険ですので保障がつきますが「学資保険」の記事で比較したように保障が必要な人でも上記の内容を踏まえると「投資+掛捨て保険」の方が有利になるでしょう!
もちろん保険であれば投資と違い契約時にもらえる金額が確定するなどのメリットがあります。
利回りが1%前後でも確実*に受け取れる方がいいという方もいらっしゃると思います。そのような方は保険を活用してもいいのではないでしょうか。
今回の記事は貯蓄型保険の良し悪しをお伝えするものではありません。貯蓄型保険の仕組みや特徴を理解して頂き、他の金融商品と比較しやすくするために利回りを計算したものです。
それぞれの金融商品の特徴を理解したうえでご自身に合った金融商品を選択するようにしていきましょう!
では今回はこの辺で(@^^)/~~~