お金の教室【保険編】

変額保険って何?【後編】

【前編】では変額保険の仕組みや投資信託との比較をさせていただきました。参考☟

変額保険って何?【前編】貯蓄型の保険の中でも、最近よく提案されているものの一つが「変額保険」です。みなさんの中にもおすすめされた方もいらっしゃるのではないでしょ...

【後編】では前回お伝えしきれなかった部分をお伝えしていきたいと思います。

変額保険と投資信託の比較②

【前編】でも比較をしていきましたが、今回はアクティブファンド運用という視点で比較していきたいと思います。

投資信託にはインデックスファンドとアクティブファンドがあります。変額保険の特別勘定の中にもインデックスファンドとアクティブファンドがあります。今回は特別勘定がアクティブファンドであった場合の比較を検討していきたいと思います。

今回もA社のパンフレットを参考にしたいと思います。

〇30歳男性・保険期間(満期)60歳・保険料(月払)20,000円の場合

・基本保険金額:901万円(30歳~60歳までの間901万円の死亡保障があるということ)

・60歳(満期)時の満期保険金額:1538万円(6%運用の場合)

変額保険についてまとめると以下の通りです。

30歳の男性が60歳までの30年間毎月20,000円を死亡保険と積立に支払う

その間の死亡保障は900万円

運用利回りが6%の場合、満期時に受け取れる金額は1538万円 

ここまでは前回と同じです。今回は特別勘定の中身についても検討していきます。

今回は、A社の特別勘定の「世界株式プラス型」という特別勘定を選択することとします。

「世界株式プラス型」とはA社での名称であり、その中身は「キャピタル世界株式ファンド」という投資信託となっています。

ですので、比較する「①掛捨て生命保険+②投資信託」の条件が以下のようになります。

条件:掛捨て死亡保険→ネット生保のL社で見積もり(前回と同じ)

投資信託:「キャピタル世界株式ファンド」(ノーロード)・信託報酬1.701%

〇試算結果

①掛捨て死亡保険 30歳男性・保険期間60歳・死亡保険金額900万円

月払保険料:1,852円→前回と同じ

②投資信託

変額保険と比較するために、変額保険の保険料20,000円から掛捨て死亡保険の保険料1,852円を差し引いた18,148円を毎月の積立額とする。

6%運用の場合の60歳時点の資産額:1315万円

掛捨て死亡保険+投資信託をまとめると以下の通りです。

30歳から60歳まで掛捨て死亡保険の保険料1,852円と投資信託での積立18,148円の合計で毎月20,000円の支払い

その間の死亡保障は900万円

6%運用の場合の60歳時点での資産額は1315万円

という事は同じ「キャピタル世界株式ファンド」で積立をした場合は変額保険の方が効率的に資産形成ができたということです!

ちなみに、掛捨て死亡保険なしで投資信託の積立に20,000円全てを回した場合でも、60歳時点の資産額は1450万円となり、変額保険より少なくなります。

もちろんこれは年齢などにより異なりますが、年齢が20・30代くらいで期間が30年近くあると死亡保険が必要ない方でも変額保険で積立をした方が有利になる傾向があります。

なぜアクティブファンドだと変額保険が有利になるケースがあるのか?

これは変額保険の特別勘定の信託報酬が低いからです。変額保険のキャピタル世界株式ファンドの信託報酬はパンフレットを参考にすると「約0.8%」と通常の信託報酬の「1.701%」の約半分程度となっています。*

*通常信託報酬は「販売会社」「委託会社」「受託会社」に配分されます。変額保険の場合、「販売会社」=「保険会社」となることで信託報酬の配分をなくし、その分信託報酬を抑えることが出来るようになっているとのことです。

もちろん変額保険なので、信託報酬以外にも保険関係費用と呼ばれる死亡保険のための費用が発生します。しかし、それを加味しても信託報酬の差が大きい分「変額保険」の方が効率的に運用できたことになります。

変額保険を検討しても良い場合

【前編】でもお伝えしましたが、変額保険を検討しても良いと思うのは以下の場合です。

①自分で証券口座などを作成して運用するのが面倒くさい場合。

②変額保険の特別勘定がアクティブファンドでそのアクティブファンドがベンチマークしている指標を大きく上回る運用が出来ると思う場合。

①は【前編】でお伝えしました。

②については今回比較した結果からです。そして大切なのは「アクティブファンドがベンチマークしている指標を大きく上回る運用が出来ると思う場合」というところです。

今回は同じアクティブファンドで比較しましたが、【前編】で比較したように信託報酬の低い投資信託と比較した場合は、投資信託を活用した方が効率よく資産形成できます。

そして、以前の記事で紹介しましたが、多くのアクティブファンドはインデックスファンドに勝てないというデータがあります。いくら変額保険の信託報酬が安いとはいえ、インデックスファンドよりは高くなります。

ですので、変額保険の特別勘定のアクティブファンドがベンチマークとしている指数のインデクスファンドと同じ利回り以下(インデックスファンドに勝てなければ)であれば【前編】で紹介したような結果になるということです。つまり、

アクティブファンドがベンチマークとしている指数のインデックスファンドより高いリターンが得られなければ、変額保険を活用する価値はない

ということです。

では、変額保険でもインデックスファンドを選べばよいのではないか?と思われる方もいらっしゃると思います。

考え方としてはその通りなんですが、アクティブファンドのように「変額保険の特別勘定」と通常の「投資信託」の信託報酬に差はありません。むしろ通常の投資信託の方が低い場合もあります。

例えば、特別勘定がほぼインデックスファンドであるT社の変額保険の特別勘定「外国株式型」の信託報酬は0.22%です。このファンドは「MSCIコクサイ指数」という指数に連動するインデックスファンドですが、同じ指数に連動する投資信託に「eMAXIS Slim先進国株式インデックスファンド」というものがあります。この投資信託の信託報酬は0.1023%です。

つまり、比較検討するまでもなく保険関係費用などを加味すると「掛捨て死亡保険」+「投資信託」の方が効率が良くなります。

バランスファンドなどでは、変額保険の特別勘定の方が低いケースもありますが、変額保険が有利になるほどの差ではありません。ですので変額保険の特別勘定でインデックスファンドを選択するメリットはあまりないと言っていいでしょう。

まとめ

【前編】と【後編】にわたって記事を投稿しましたが、変額保険について理解いただけましたでしょうか?今回は基本的な仕組みと比較を行いました。細かなメリットやデメリットはお伝えしていないので、ご要望があればまた別の記事で投稿したいと思います。

変額保険まとめ

☆大前提☆死亡保険が不要な人は変額保険を検討する必要なし!

・インデックスファンド派の人は変額保険を検討する必要なし!

・変額保険のアクティブファンドに魅力を感じ、そのファンドの利回りがベンチマークとするインデクスファンドを大きく上回ると思う方は検討してみてもOK!

といった感じです。

あくまで「保障は保険で」「資産形成は投資信託etcで」と目的別に分けて考えた方が効率は良さそうですね!

では今回はこの辺で(@^^)/~~~

※記事中に出てきた数字については2020年9月時点での各社のパンフレット等を参考にした比較であり、今後変動する可能性があります。実際に検討される際には改めて比較検討されることをおすすめします。

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