お金の教室【保険編】

変額保険って何?【前編】

貯蓄型の保険の中でも、最近よく提案されているものの一つが「変額保険」です。みなさんの中にもおすすめされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?「保険商品」ではありますが、ほとんどが「資産形成商品」として販売されています。

普段、ご相談いただくお客様からも「変額保険を勧められているけどこの商品どう思いますか?」とよく聞かれます。

ですので今回は変額保険の仕組みの説明や投資信託との比較をしていきたいと思います。

変額保険とは?

まずは変額保険の仕組みについて説明していきたいと思います。変額保険は基本的には「死亡保険」です。つまり万一死亡した時にはご遺族に死亡保険金が支払われる商品です。ただ、掛捨ての死亡保険ではなく変額保険には以下のような特徴があります。

変額保険の死亡保険金は基本保険金額が最低保証*されているが、満期保険金(満期の際に受け取る保険金)解約返戻金(解約した時に受け取る解約金)ご自身が選択した特別勘定の運用実績によって変動する

*運用実績実績が悪くても死亡保険金が基本保険金額は下回ることはない。運用実績がいい場合には基本保険金額以上の死亡保険金額が支払われる可能性もある。

イメージ図

このように変額保険とは「死亡保険+運用」の商品です。そして、変額保険の運用をする「特別勘定」とは「投資信託」の事です。つまり、変額保険は「死亡保険+投資信託」であると言えます。

①変額保険はあくまで死亡保険であるということ

②特別勘定という名の投資信託で運用をしているということ

ですので、ここまでのところで言えることは

「死亡保険」が必要ないという方は「変額保険」は必要ない

という事です。あくまで変額保険とは死亡保険ですので、そもそも死亡保険が必要ない人は検討する必要すらないということです!資産形成として考えるのであれば死亡保険という無駄なコストを払わずに投資信託を購入すればよいということです!

変額保険と投資信託の比較

ここからは変額保険と投資信託との比較をしていきたいと思います。正確に言えば死亡保険が必要な方で「変額保険で死亡保険と運用をまとめて行う」「掛捨ての死亡保険に加入して運用は投資信託で行うか」つまり、「変額保険」「掛捨て死亡保険+投資信託運用」の比較です。

ではまず変額保険ですが、A社のパンフレットを参考にしていきます。

〇30歳男性・保険期間(満期)60歳・保険料(月払)20,000円の場合

・基本保険金額:901万円(30歳~60歳までの間901万円の死亡保障があるということ)

・60歳(満期)時の満期保険金額:1538万円(6%運用の場合)

変額保険についてまとめると以下の通りです。

30歳の男性が60歳までの30年間毎月20,000円を死亡保険と積立に支払う

その間の死亡保障は900万円

運用利回りが6%の場合、満期時に受け取れる金額は1538万円 

これをもとに①掛捨て死亡保険+②投資信託の組み合わせと比較していきたいと思います。

条件:掛捨て死亡保険→ネット生保のL社で見積もり

投資信託:ノーロードの投資信託・信託報酬は0.5%*で試算

*信託報酬については期末資産残高より年率で差し引く形で簡易計算。

①掛捨て死亡保険 30歳男性・保険期間60歳・死亡保険金額900万円

月払保険料:1,852円

②投資信託

変額保険と比較するために、変額保険の保険料20,000円から掛捨て死亡保険の保険料1,852円を差し引いた18,148円を毎月の積立額とする。

6%運用の場合の60歳時点の資産額:1655万円

掛捨て死亡保険+投資信託をまとめると以下の通りです。

30歳から60歳まで掛捨て死亡保険の保険料1,852円と投資信託での積立18,148円の合計で毎月20,000円の支払い

その間の死亡保障は900万円

6%運用の場合の60歳時点での資産額は1655万円

つまり、30年間同じ20,000円という負担をして、同じ死亡保険900万円の保障を買い、同じ運用利回りだった場合、「変額保険」よりも「掛捨て死亡保険+投資信託」の方が資産は増えたということです!

受取時の税金は考慮していません。

結論

変額保険よりも「掛捨て死亡保険」と「投資信託」を組み合わせた方が効率よく資産形成できる

ここまでのまとめ

ここまでの比較で「変額保険」よりも「掛捨て死亡保険+投資信託」の方が効率よく運用できることはわかりました。もちろん年齢や性別によって生命保険の保険料は変わってきますが、基本的には同じ利回りであれば「変額保険」よりも「掛捨て死亡保険+投資信託」の方が有利である場合が多いと言えるでしょう。

理由①:30歳未満の方で死亡保障が必要な方がそもそも少ない

理由②:年齢が高くなれば死亡保険の保険料が高くなる→保険料の中から積立に回る金額がすくなる

しかも今回の比較では信託報酬を0.5%で計算しています。インデックスファンドではもっと信託報酬の低い投資信託はたくさんあります。そうなるとさらに差は広がりますので、「変額保険」が有利となることはあまり考えられません。

ではどのような場合に「変額保険」を検討する価値があるのでしょうか?

(ほとんどの場合必要ないと思いますが)私として以下の理由の場合、検討しても良いのかなと思います。

①自分で証券口座などを作成して運用するのが面倒くさい。

②変額保険の特別勘定がアクティブファンドでそのアクティブファンドがベンチマークしている指標を大きく上回る運用が出来ると思う場合。

①に関してはほとんどなしに近いのですが、本当にどうしても面倒くさいという方は、変額保険であれば「保険ショップ」などで簡単に加入が出来るのでいいかもしれません。

②に関しては、このまま続けると少し長くなるので「変額保険って何?【後編】」で解説していきます。

ということで、前編として変額保険の仕組みと投資信託との比較をお届けしました。なるべく早く【後編】の記事を投稿したいと思いますので少々お待ちください🙇‍♂️

では今回はこの辺で(@^^)/~~~

※記事中に出てきた数字については2020年9月時点での各社のパンフレット等を参考にした比較であり、今後変動する可能性があります。実際に検討される際には改めて比較検討されることをおすすめします。

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