過去の記事で保険の見直しの死亡保険Part1とPart2を投稿しましたが、今回は医療保険についての見直しのポイントを説明していきたいと思います!
医療保険は必要ない!
最近はよくこんなタイトルの記事やYouTube動画なんかがたくさんありますよね。基本的には私もこの意見には賛成です✋
それは他の保険見直しの投稿でも紹介しましたが、保険は「めったには起こらないけど、起こってしまった際に生活が破綻してしまうような経済的リスクに備える」ものであるからです。
そして、もう一つ日本の公的保険は世界最強クラスということです!これは医療保険を検討するうえで非常に大切なポイントですので、後ほど詳しく解説していきたいと思います。
病気やけがで入院した際の必要なお金とは?
死亡保険のとき同様に、保険を検討する際にまず考えるべきは、その保険で備えるリスクが生じた際にどれくらいのお金が必要なのかということです。
死亡保険を考える上ではこの金額が生活費などからある程度は計算することができます。しかし、医療保険においては具体的な金額はわかりません(笑)
どんな病気やけがなのか、どんな治療をしたのかによって変わってくるからです。
ではどうやって必要なお金を考えるかと言うと、公的医療保険制度を理解するということです。これを理解していればだいたいどれくらいのお金が必要なのかがわかります!
医療費は3割負担?!
病院などに行った際に私たちが窓口で負担することになるのは医療費の3割に当たる部分です。(年齢により異なります)
これについてはみなさんご承知の通りです。しかし公的医療保険を理解するうえで大切なことは「3割負担」であるということではなく、「高額療養費制度」と呼ばれる制度があるということです。
高額療養費制度とは(⊙_⊙)?
と思われた方は是非これを機会に覚えておいていただければと思います。
文章だけではわかりにくいので具体例で説明していきたいと思います。
例)35歳男性・年収500万・医療費100万円かかった場合
①窓口負担(3割負担):100万円×30%=30万円
②高額療養費による上限:80,100円+(医療費-267,000円)×1%
今回の例で計算すると:80,100円+(100万円-267,000円)×1%=87,430円(上限額)
つまり30万円-87,430円=212,570円(高額療養費として支給)
このように高額療養費制度を利用することで実際の負担額はかなり抑えられることになります。そして、これは特定の病気やけがによるものではありませんので、病気やけがで入院手術をした場合には常に対象になります。
上限額については上述したように年齢や収入により異なります。以下厚生労働省の資料ですので参考にしてください。

出典:厚生労働省ホームページ「高額療養費制度を利用される皆さまへ(平成30年8月診療分から)PDF」
つまり現役世代で平均的な年収の方であれば先ほどの事例と同じですので、だいたい10万円くらいの自己負担で済むという事です!
医療保険の必要性
説明してきたように高額療養費を利用すれば医療費の負担は格段に抑えることができますし、これは誰もが利用できる日本の公的医療保険制度です。世界最強クラスと言われるのがよくわかりますよね!
さらに言えば、大きな会社にお勤めの方(組合健康保険に加入の方)の中には、その会社の健康保険組合から独自の給付があり、上限額が2万円や3万円になるところもあります!これは会社によりますので是非一度ご自身の会社の健康保険組合で確認されることをおすすめします。
いかがでしょうか?月10万円くらいの自己負担で済むのであれば、預貯金で賄えると思いませんか?もちろん差額ベット代が発生したり、入院が長期化すればそれ以上の負担になりますが、それでも何十万の単位であり、世帯主が死亡した時のように何千万という生活が破綻してしまうほどの経済的リスクではないと思います。
ですので最初にも述べたように私も基本的には医療保険の加入は特に必要ないと思っています。
しかし逆を言えば、貯金が全くないという方は医療保険の加入を検討すべきです!実際に医療費を払えずに自己破産される方も世の中にはいらっしゃいます。最低限の医療保険で生活を防衛しつつ、家計を改善して貯蓄ができる体質を作っていくべきでしょう!
・みんなが入っているから(勧めているから)加入する
・みんなが入らない方がいいと言っているから加入しない
保険と言うのは生活防衛手段のひとつです。常に自分の現状と照らし合わせて生活が破綻してしまわないような最善の方法を選択するべきでしょう!決して他人の意見だけで決めることがないようにしましょう!
まとめ
・高額療養費制度を理解すること
・高額療養費制度を考えれば多くの場合、預貯金で対応できる=医療保険は不要
・預貯金で対応できる家計状況でなければ医療保険で最低限の生活防衛をしながら家計を改善していくこと
というような感じですが、そうは言っても知人や両親、親せきが大病を患ったりされた方などもいらっしゃって医療保険は入っておきたい!!という方もいらっしゃると思います。
理屈や計算上で考えれば医療保険が不要でも、それでも入りたい!と思う方は加入していいと思います。というよりご自身がそのように判断したのであれば加入すべきです!その方が精神的にも安心できていいでしょう。
今回お伝えしたかったことは、医療保険は悪だ!絶対入るな!という事ではありません。保険の意味や日本の公的医療保険制度を正しく理解すれば必要ない方も多くいらっしゃるのではないか?という事を知っていただきたかったからです。
保険や投資など金融商品の選択は全て自己責任です!一番大切なことは自分にとってこれが正しい選択なんだと言えるような選択をすることです。そのための情報の一環ですので是非参考にしていただければと思います。
おまけ
医療保険に加入している方は是非各保険会社の「付帯サービス」というものを調べてみてください!
付帯サービスとは保険会社が提携している会社から様々なサービスを受けられるというものです。ひとつの例で言えばT-PECという会社のサービスがあります。この会社のサービスには、「24時間健康相談ダイヤル」「セカンドオピニオンの相談」など医療に関わるサービスがあります。個人で契約すると年間10万円程度の費用がかかるものが、医療保険に加入することで無料で利用することができます。
せっかく医療保険に加入されているのであればこのようなサービスはフル活用するべきです!そうすることで月々の保険料が単なる安心料ではなく、価値ある支出となると思います!
では今回はこの辺で(@^^)/~~~