投資を始めようと思って勉強していると投資信託と同様にETFもよく目にする商品の一つだと思います。そこで今回はETFについてその特徴や投資信託との違いについて解説にしていきたいと思います。投資信託については別の記事で説明していますので参考になされてください☟

・ETFの仕組みや特徴
・ETFと投資信託の違い
・初心者には投資信託がおすすめ
ETFとは?
ETFは「上場投資信託」なので多くの投資家から資金を集めて一つのファンド(投資信託)にして株式や債券などに投資をするという仕組みは通常の投資信託と同じです。
ETFと投資信託の違い
ETFと投資信託の違いは「上場しているか」「上場していないか」なんですがこの違いによって様々な点で取り扱いが異なってくるのでその点を説明していきます。
〇ETFと投資信託の主な違い
①取引価格・取引場所・購入方法
②手数料
③分配金の受け取り方
①取引価格・取引場所・購入方法
ETF | 投資信託 | |
取引価格 | リアルタイムに変動する市場価格 | 1日1回計算される基準価格 |
取引場所 | 証券市場 | ファンドごとに取扱いのある販売会社 |
購入方法 | 証券市場で指値/成行注文による購入 | 口数/金額指定で購入 |
ETFと投資信託の大きな違いの一つはETFが上場していることによる取引上の違いです。
ETFは証券市場に「上場」しているため、例えばトヨタ自動車などの上場企業の株式と同じように取引されます。ですので証券市場(東京証券取引所etc)で市場価格によって取引を行うのです。そのため1日1回しか取引できない投資信託と比べて、ETFは株式と同様に市場価格を見ながら(取引時間内の中で)1日に何回も取引を行うことが可能です。
また、ETFは株式同様に指値注文が可能なのである程度は自分で取引価格をコントロールすることが可能です。例えば「〇〇ETF100口を1,000円の指値」で買い注文とか「●●ETF100口を1,500円の指値」で売り注文などの注文が可能です。
この場合、
〇〇ETFの買い注文は市場価格が1,000円以下にならなければ取引は成立しません。
●●ETFの売り注文は市場価格が1,500円以上にならなければ取引が成立しません。
成行注文の場合は金額の指定をしないので、いくらでもいいから取引します!と言った注文方法ですので指値注文より取引が成立しやすいのが特徴ですが、購入価格が思わぬ高価格になったり、逆に売却価格が思ったより低い価格になってしまう可能性もあります。
口数とは投資信託やETFの取引単位のことで、1口とは株式でいうところの1株のようなものです。
一方で通常の投資信託は基準価格で取引されます。基準価格は1日1回しか計算されません。そして基準価格は翌日にならないとわからないので、ETFのように「指値」での注文は出来ません。投資信託を取引する際には例えば「Aファンド」を10,000円分とか「Aファンド」を100口分などのように金額もしくは口数を指定して購入することになります。
金額を指定した場合は口数がいくら買えるか・口数を指定した場合は金額がいくらになるかが翌日にならないとわからないということです。
②手数料
ETF | 投資信託 | |
購入時 | 売買手数料(証券会社により異なる) | 販売手数料(販売会社により異なる) |
保有時 | 信託報酬 | 信託報酬 |
売却時 | 売買手数料(証券会社により異なる) | 信託財産留保額(ファンドにより異なる) |
・購入時
ETFの購入時は株式と同様なので証券会社ごとに異なる売買手数料がかかります。一方で投資信託は販売会社によって異なる販売手数料がかかります。いずれにしても証券会社や販売会社によって異なりますが、特に投資信託は販売手数料3%などかなり高い手数料を取る場合も未だにたくさんありますので要注意です!
最近ではノーロードの投資信託や買付手数料無料のETFなども増えてきているのでそういった商品を検討するのも良いでしょう!
・信託報酬
ETFも投資信託も保有中には信託報酬がかかります。一般的に信託報酬はETFの方が低くなり有利です。
信託報酬とは運用を任せるための費用です。投資信託に関わる会社は大きく「販売会社」「運用(委託)会社」「信託(受託)会社」の3つがあり、信託報酬はこの3社へ配分されます。ETFの場合、直接市場で取引を行うため「販売会社」を通して購入しませんので、その分信託報酬が安くなります。
・売却時
ETFの売却時は購入時と同様に証券会社ごとに異なる売買手数料がかかります。一方で投資信託はファンドによって異なる信託財産留保額がかかります。これについても証券会社やファンドによって異なるため一概に比較は出来ませんが購入するにはこのような手数料もしっかりと確認しておきましょう!
③分配金の受け取り方
ETF | 投資信託 | |
分配金 | 一旦受取が必要 | 自動で再投資可能 |
メリット | ・分配金に元本返戻金がない
・不労所得として投資により生活が豊かになる実感を得やすい |
自動再投資によって複利の効果を最大限に活かせる |
デメリット | 再投資をする場合、税金面などにより複利の効果が活かしにくい | ・投資により生活が豊かになる実感を得にくい
・分配金が元本返戻金の場合がある |
定期的に分配金が欲しいという方はETFの方がおすすめです!
投資信託のいわゆる「毎月分配型」は特別分配金と言って元本を取り崩して分配金を支払うケースがあります参考:ここだけは気を付けたい!投資信託の選び方!
しかし、ETFは法律上この特別分配金を出すことは禁止されているため、ETFの分配金の原資は投資している株式や債券の配当や利子になりますので、いつのまにか元本を取り崩される心配がありません!
ETFと投資信託どっちがおすすめなの?
①積立投資がしやすい(価格に囚われにくい)
②分配金の自動再投資が可能
ETFは①自動積立投資が出来ない(※できる証券会社もあります)ため、自分自身で毎回積立しなければいけません。その場合どうしても市場価格がリアルに変動しているので、価格に囚われてタイミングを計ってしまいがちです。その点投資信託は最初に金額さえ設定すれば価格に囚われずに淡々と積立することが可能です。また②分配金の自動再投資が出来ないので、分配金がある程度の金額になってきたらそれを再投資に回すといったことを自分で行う必要があります。
投資信託が優れているというよりは、そのような手間がなく積立投資が出来るという点で投資信託がおすすめということです。
逆に言えば、市場価格を見ながら自分で取引をしたい!分配金を受け取って使いたい!などのニーズがある方はETFの方がおすすめでしょう!
では今回はこの辺で(@^^)/~~~